『ブリッジマンの技術』京都大学の鎌田浩毅さんからいただきました。
2008.12.23 Tuesday
早く読みたい!と言っていたら、なんと鎌田先生からいただきました。
今日はそのいただいた『ブリッジマンの技術』(講談社現代新書)を紹介します。
また『成功術 時間の戦略』(文春新書)もあわせて推薦。
どちらも、これから情報デザインをめざそうとしている学生にとって、
「情報デザインの原点」がハッキリ見えてくる良書だと思いますので、
ドナルド・ノーマンの「誰のためのデザイン?」の前にぜひ読んでおきたい本です。
まずこの本からスタートするのが近道でしょうね。目からウロコですよ。
また、すでにどっぷりとこの世界にいる人も「うんうん」「そ!そうなんだよ。」と
いちいちうなずくこと間違いなし。
「情報デザイン」って、簡単にいえば「伝わるデザイン」。
「伝える」でなくて「伝わる」デザイン。それは「思いやり」に置き換えられると思いますが、鎌田さんは「フレームワーク」というキーワードから、コミュニケーションがうまくいく方法を分かりやすく解説しています。
『ブリッジマンの技術』の1ページ目を転載します。
はじめにこの後、本編は「テレビ生出演で大失敗」という興味深いタイトルで始まる。 どうです?読んでみたくなったでしょ。 なお、発売即重版ということ、おめでとうございます。 先月のエントリー〈コミュニケーション技術「ブリッジマン」への道〉を見た編集者の知人から先日こんなコメントをいただきました。
フレームワークの〝橋わたし〟
どうすれば人と良いコミュニケーションが取れるだろうか?
これについて私はずっと悩んできた。火山学を専門とする私は、火山についてならばいくらでも話を合わせることができる。しかし、ほかの話になると、一向に通じないことがある。自分の得意な分野以外の話題で盛り上がるのが、むずかしいのである。社会の中で生きていく上で、これはたいへん不便である。オタク火山学者の抱えた問題でもある。
ある時、話が通じないのは、「フレームワーク」が合わないからだとカウンセリングをしている友人から教えられた。フレームワークとは、「考え方の枠組み(わくぐみ)」のことだ。「頭の中の思考パターン」といってもいい。他人とは考え方の枠組みが違っているから、コミュニケーションがうまくゆかないのだ、と諭(さと)されたのである。
良いコミュニケーションを取るためには、どうやらフレームワークという言葉がキーワードらしい。人のフレームワークがよく見えるようになることが、人づき合い上達の秘訣ではないだろうか。
そのように人間関係を見てゆくと、案外うまくゆくようだと思い、自分でもいろいろと実験をしてみた。そうするとたしかに、自分のフレームワークと他人のフレームワークが通じたときに、良好な人間関係が持てるのである。
フレームワークの〝橋わたし〟というのが、この本のメインテーマである。この橋わたしが上手にできる人のことを、本書では「ブリッジマン」と呼ぶ。
……
ブログの中で特に印象的だったのは「ブリッジマン」のこと。私は鎌田さんのブリッジマンの考え方にとても共感しているので、 このように人から人に伝わっていくのはとても嬉しいことですね。 ★NHK総合テレビ『課外授業 ようこそ先輩』に出演されるようです。 放送は、2009年2月15日(日)13:05~13:34、お見逃しなく。 鎌田浩毅さんのホームページ amazonで購入する……新書だからとってもお買い得だね。
編集者の仕事も、まさにコレこれです。(中略)
ほんとに独りよがりで「何も伝わらない」のが多い。
そうならないように工夫するのも、私の持ち場かなと思っています。
- 作者: 鎌田 浩毅
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/12/17
- 756円(税込)
- 作者: 鎌田 浩毅
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/05/20
- 714円(税込)